勾配計算 — 寸勾配・%・角度・1:n の換算と落差
寸勾配、パーセント、1:n、角度を相互に換算し、指定した水平距離の落差と斜面長を出します。4寸は40%、21.801°。屋根は寸、排水は%、法面は1:nと呼び方が分かれる勾配を一つの値に揃えます。
パーセント、1:n、角度、そして一定の距離に対する落差は、同じ勾配を四通りに書いたものです。屋根の寸勾配を入れる欄はありませんが、n寸はそのまま n × 10 % なので、4寸なら40と入れれば残りが出ます。
| パーセント | — |
|---|---|
| 勾配 (1:n) | — |
| 角度 | — |
| この区間の落差 | — |
| 10 ft あたり・1 m あたり | — |
| 斜面長 (斜辺) | — |
寸勾配は分母が10で固定です。屋根で言う4寸は水平10に対して垂直4、つまり 4/10 で40%、角度なら21.801°です。3寸で30%、5寸で50%、矩勾配と呼ぶ10寸でようやく100%、45°になります。英語圏の図面が使う rise:run は分母が12なので、同じ4でも4/12は33.333%、18.435°にしかなりません。金属屋根の役物や既製の天窓を海外の資料から拾うときは、分母が10なのか12なのかを先に確かめてください。このページに寸の入力欄はありません。n寸 = n × 10 % なので、%の欄に4寸なら40、5寸なら50と入れれば、1:n も角度も落差もそのまま出ます。
1:n は垂直1に対する水平で、%と角度は別の目盛りです。法面で書く 1:1.5 は垂直1に水平1.5、水平面から33.690°です。上の 1:n の欄はこの読み方で受けるので、図面の数字をそのまま入れられます。ただし米国の掘削基準は水平:垂直の順で書くので、同じ 1:1.5 が向こうでは別の勾配を指します。出典の並び順を先に確かめてください。%と 1:n は同じ割り算を100倍しただけなので一緒に動きますが、角度は arctan なので動きません。100%は垂直ではなく45°です。2%は1.146°で、これを切りよく1°と書き直すと1.746%、一割以上ゆるい勾配を指定したことになります。丸めずに換算して、小数を残してください。
呼び方は三つ、値は一つです。屋根は寸、道路の縦断勾配や排水は%、法面は 1:n。一枚の図面に三つとも出てくることがあります。1/100 と 1% と 1:100 と0.573°は全部同じ勾配で、分数表記は分母が大きいほどゆるくなります。もめるのは表記ではなく落差のほうです。水平10 mに2%を取れば端で200 mm下がり、その200 mmは反対側の天井高、開口部の下端、配管スリーブの高さにそのまま乗ります。表記を移し替えたら、まず落差を断面図に当ててください。
ここで引いた下限と上限はアメリカの規準です。米国の模範配管規準 IPC の表 704.1 は、呼び径2½インチ以下の横引き排水管の最小勾配を1フィートあたり¼インチ、つまり2.08%としています。3インチから6インチの管はその半分の1.04%です。同じ¼インチが2010年版 ADA 基準では逆に上限になり、通路の横断勾配を 1:48 で止めます。1:48 は12インチあたり0.25インチ、数字は同じで一方が最小、もう一方が最大です。日本の工事で守るべき勾配は、適用される法令と設計図書、仕様書が決めます。法面の勾配は地盤調査の結果から決まる値で、表から選ぶ値ではありません。このページは表記を移し替えて落差を出すだけで、審査に出ている図面がどの表記で書かれているかまでは分かりません。
パーセントは 垂直 ÷ 水平 × 100 です。“1:20” は 5% と同じ値で、角度は arctan(垂直 ÷ 水平) です。
屋根の寸勾配は分母を10に固定した書き方なので、n寸 = n/10 = n × 10 % にあたります。4寸なら40%、21.801°です。
落差の欄は入力した水平距離に対する値、斜面長はその水平距離と落差でできる斜辺で、垂木の割付はこの長さになります。
本文で挙げた排水管の最小勾配(呼び径2½インチ以下で1フィートあたり¼インチ、IPC 表 704.1)と、
通路の横断勾配の上限 1:48(2010年版 ADA 基準)は、いずれもアメリカの規準であって日本の基準ではありません。
舗装面をおおむね 1% から 2% で水切りする、建物まわりの地盤を外へ振る、といったものも慣行であって規定値ではありません。
必要な勾配は適用される法令と設計図書、仕様書が決めます。ここの数字を写さず、そのプロジェクトで要求されている値を
確認したうえで、その値をこの計算機に入れてください。
計算例
4寸勾配は角度で何度になり、水平距離5 mで棟はどれだけ上がりますか。
- 寸勾配は分母が10に固定されているので、4寸は 4/10 = 0.4、つまり40%です。
- 角度は arctan(0.4) = 21.801°。1:n で書けば 1:2.5 です。
- 落差は 0.4 × 5 m = 2 m、2000 mm。斜面長は √(5² + 2²) = 5.385 m で、垂木の割付はこの長さになります。
40%、21.801°、1:2.5 です。水平5 mで2000 mm上がり、斜面長は5.385 mになります。同じ4でも英語圏の 4/12 は分母が12なので33.333%、18.435°にしかなりません。海外の役物や既製品の勾配指定を読むときは、分母を先に確かめてください。
このページの 6 個の計算値は 2026-09-08 に実際のブラウザで実行し、別に算出した期待値と一つずつ突き合わせています(サイト全体で 2079 値、168 個の計算機)。
よくある質問
4寸勾配は何%ですか。
40%です。寸勾配は分母が10に固定された書き方なので、n寸はそのまま n × 10 % になります。3寸で30%、5寸で50%、矩勾配と呼ぶ10寸で100%、角度では45°です。英語圏の 4/12 は分母が12なので33.333%で、同じ4でも別の勾配です。
法面の 1:1.5 は何度ですか。
垂直1に対して水平1.5なので arctan(1/1.5) = 33.690°、66.667%です。上の 1:n の欄に1.5と入れてください。ただし米国の掘削基準は水平:垂直の順で書くため、同じ数字が別の勾配を指します。出典の並び順を先に確かめてください。
排水の 1/100 は何%ですか。
1%です。分数表記は分母が大きいほどゆるくなり、1/50が2%、1/100が1%、角度ではそれぞれ1.146°と0.573°です。水平10 mなら1/100で100 mm、1/50で200 mm下がります。